「肉×肉=無限大の可能性」を追求!初のM&Aで大きな飛躍のチャンスをつかみとる
社長インタビュー企画 Vol.3!
2022年11月30日、宮城県の食品製造を手掛けるWIDEFOOD株式会社が、福島県で鶏肉加工業を手掛ける福島エーアンドエーブロイラー株式会社をグループ傘下に迎えました。
今回のインタビューでは、WIDEFOOD株式会社の代表兼福島エーアンドエーブロイラー株式会社の代表を務める、伊藤直之様にお話をお聞きします。
M&A検討の準備は整った。コロナ禍を乗り越え、着目した事業とは
WIDEFOOD社は1967年に創業し、今期で56年目になります。精肉店に始まり、仙台牛などのブランド牛を中心に牛タンや弁当・総菜など、食品の製造販売をしています。
今後2030年、2050年に向けた取組みの中で、企業を成長させるためのM&Aというのは、選択肢として以前から考えていたことでした。
また、自分の中では、M&A実行のためのルールがありました。それは、WIDEFOODの売上が10億円を超えること。そして、利益もきちんと生み出していて、融資を受けられる状況になること。これらを達成できたのが、一昨年でした。
そしてコロナ禍において、総菜・弁当などすぐに食べられる商品や通販の売上は堅調に上昇しました。
そこでこの事業を強化しようと考えたとき、鶏肉は商材として面白いのではないかと思ったのが、本件検討の理由のひとつです。
福島エーアンドエーブロイラーをM&Aしようと思った理由は何でしょうか。
はじめて売主社長に会った日から、譲渡後の経営戦略は鮮明だった
トップ面談で前社長や役員に直接お会いして話を聞く中で、「私自身が経営者として交代したときのイメージが明確であり、事業として展開できることが多いな」と感じたんです。
その時に考えていたのは、主に以下の5つです。
「何をするべきか」が明確な会社だと感じたので、M&Aしようと考えました。
あとは、前社長の息子さんなど取締役2名も譲渡後も引き続き残ってくれることは、私にとって非常に心強い点でしたね。
トップ面談時、直之社長が事前資料を読み込んで熟考されたうえで臨まれていた姿をよく覚えています。いま思えば、あの時点ですでに次期社長としての経営戦略が鮮明だったのかもしれません。
8月末の初回トップ面談から、11月末にクロージング。私から見ればスムーズに進んでいたように見えたM&A成約でしたが、実は直之社長は迷う場面があったとか…?
いまだから言えることを、お聞きしました。
神様から「買うな」と、メッセージが…?
2回のトップ面談を実施したのですが、1回目は仙台から郡山に向かうときに、車で行きました。そしたら高速道路で事故があって、すごく遅刻してしまったんです。そして2回目、「じゃあ今度は新幹線で行こう」と思って。
すると、なんとその当日の朝に北朝鮮からミサイルが飛んで、「危険だから」と言う理由で新幹線が止まってしまい、また遅刻してしまったんです。
そのときはもう、神様が「買わない方が良いのでは?」と言っているのではないかと思いましたよ、本当に…。
アドバイザーの柿本さんがスピーディーじゃなかったら、もしかしたらどこかの場面で『M&Aしない』という選択肢はあったかもしれません。
でも、柿本さんって男勝りなところがあって、自分でどんどん進めてくれるので。多分、何か頼まれた人は「柿本さんだからやる」というのもあるかもしれません。「これとこれを、いつまでに用意してください」と、具体的に言うので、準備しやすかったです。
あとは、仕事自体が速いので、私とも波長が合うというか、仕事の進め方が合っていた感じがします。短期集中でしたね。
直之社長が2回のトップ面談でそんな風に感じていたなんて、私は微塵も気づきませんでしたよ・・・!
理屈だけでは最終的な意思決定までたどり着けないのがM&A。売主も買主も心理的エネルギーを消費するため、可能な限りのスピード感を心がけています。
両者のエネルギーが切れてしまう前に成約ができてホッとしました。これからも仕事の速さ、肝に銘じます!
インタビューはPART2に続きます。