M&Aがもたらす変化が経営陣をたくましく鍛え、強固なチームへ変貌させる

社長インタビュー企画 Vol.3!PART3! (PART1PART2はこちらから。)

柿本

「まだやりたいことは100個のうち28個しかできていない」と仰る、WIDEFOODの伊藤直之社長。

将来の展望を伺います。

さらなる飛躍を目指して

いま2023年ですが、2030年、2050年で思い描いている姿というのはあって、WIDEFOODグループとして、取り組みたいことは例えばこんなことがあります。

スケールが大きくて、聞いているだけでワクワクしてきます!

今回はWIDEFOODとして初のM&Aだったわけですが、幹部陣にとっても、大きな出来事だったはず。社内の反応はどうでしょうか?

結構、皆気になっている様子ですよ。社長の私が仙台を離れてしまっている訳ですから。

「社長が仙台から離れたから売上が減った」となったら、私に怒られるので「自分たちでやらなきゃ!」という意識は以前より強くなっていると思います。

もちろん、それは狙っていることです。私の時間も限られていますので、仙台に戻る滞在できる時間が半分になるわけです。そうすると、私も自分の業務を他の人に振っていかないと回らない。するとその人たちが私の業務を覚えていく。それが大事なことだと考えています。

すこしずつ組織に変化をもたらしつつ、またさらに次の扉を開く準備を進めている様子が分かります。


WIDEFOOD社の傘下に入った福島エーアンドエーブロイラーですが、引き続き取締役を続ける先代の長男、伊藤達己さんにもお話を聞きました。


達己さん、譲渡後の会社の変化やご自身の変化はどうですか?

漠然とした日々が明確な課題への挑戦の毎日へ

もともと業界の古い商習慣に即した理に叶わない部分が多々あったので、社内の組織体制や顧客との取引価格など、多方面で変革させようとしているところです。

特に代表が変わったことで、社内の雰囲気も「何事も包み隠さず話そう!」という流れになっていると思います。

以前、父が代表だったときには、私も発言を遠慮していたところがありましたが、いまはオープンに話せています。

社内の人たちと話し合いながら、連携がとれるようになってきたので、雰囲気は良くなってきていると感じますね。

自分自身の課題は、まず直之社長の考えていることをいかに汲み取れるかというところですね。直之社長自身は仙台とこちら(福島)を両立させているので、社長不在のときにどれだけ福島の人間がうまく立ち回れるかが課題になると思うので。

いまは社長から与えられた課題の本を読むようにしています。孫正義さんの生い立ちとか、最近だと稲盛さんの本とか。それから経理のこととか。必死にいろんな本を読んで、少しずつステップアップ出来ているのかなと思います。

以前は「この会社は、どういう方向に向かっていくんだろう」と、漠然と過ごしていた部分がありました。

でもいまは日々課題を与えられていて、それがどういう意図が込められているのかを考えながら、ひとつひとつクリアしていこうと前向きに取り組むことができていると思います。

これからは、優しく、オールマイティに対応できる、頼られる経営者として上に立てるようになりたいですね。

柿本

達己さんもこれからどんどん成長されて、経営者として活躍されていく姿が思い浮かびます!
心から応援していますよ。

(再び、以下直之社長)

One Teamへ

達己さんは、変わってきたと思います。いままでは打合せ中も何も発言がなかったですが、ちゃんと発言してくれるようになりました。課題として渡している本も、必ず読んできてくれます。

それから、前社長の時代に出来なかったことややりたかったことを進んでやってもらっています。

例えば、工場内の管理を出来るだけ紙をなくす取組みや、名刺の電子化など、IT化ですね。彼以外が出来る業務は他の人に振ってもらうようにして、彼にしか出来ないことをやってもらっています。

WIDEFOOD社には、幹部が12人ぐらいいるのですが、「ワンマン会社から、ワンチーム会社へ」という本を全員に配ったんです。

トップダウンのままでは、売上10億まではいくでしょうけれど、その先はうまくいきません。


ですが、今後売上100億とか1000億とか、さらなる成長を目指して事業を伸ばしていくためには、勝手にどんどん売上が伸びていく仕組みを作っていかないといけないんです。

柿本

達己さんを含め、幹部たちを経営者として育てながら、さらに事業を大きくしていく構想とそのアクションの一部をお聞かせいただきました。

今回は、「扉」のひとつと言える初のM&A案件に携わることができて大変光栄に思います。これからの10年後、20年後の変化を楽しみにしています。


直之社長、そして達己さん、お話を聞かせていただきありがとうございました!

(買主 社長インタビュー企画 vol.03 おわり)